12月議会で議論噴出 、中学校給食についての請願が否決


一般質問

私は『人工的な香りの害』、と『町田市の男女平等施策』についてをテーマに行いました。今回はその中身には触れません。

 

高齢者デイサービスとスポーツ施設の 指定管理者の指定

議案の中では高齢者のデイサービスと町田市の総合体育館等の指定管理者の指定について活発に質疑が行われ、私もデイサービスの件で質疑をしました。

指定管理者制度は公の施設を市の職員が運営するのでなく、日常の施設管理と事業の運営をNPO法人含む民間の事業者に市が任せるという仕組みです。指定管理者選考委員会という中立性を保った委員会が採点した合計点の特点の高い方が採用される仕組みですが、通常では5年に一回見直しが行われます。

今回はこれまで指定を受けていた施設が、点数不足で来年4月から他団体に変わるということで、利用者やこれまで事業を行ってきた団体に大きな影響があるという点で、議会の中でも様々な意見が飛び交いました。

複雑な思いはありましたが承認しました。質疑の中で指定管理者の交代により、市民に影響、不利益が生じないか検証をするという答弁をもらいましたので、次年度からの状況を注視していきたいと思います。

『小学校給食と同じような中学校給食の実施を求める』請願  わたべ所属の文教社会常任委員会で審査

インターネットニュースでも取り上げられるほど署名活動が活発に行われ、委員会室に入れなかった傍聴者向けに中継画像を見る席が用意されるなど、注目された審査でした。

請願を出す団体(または個人)は、委員会の中で5分間自分たちの思いを直接説明できます。その後委員の質問に答えます。

意見陳述者は小学生の子どもを持つお母さんたちでした。「親としてお弁当を作ってあげようという気持ちが無いのか」と質問する委員もいて、脱線も含め2時間、どのような質問にも冷静に答えて、よく勉強しているし度胸もあるなと感心しました。

町田市は、小学校で自校式の給食、中学校では一カ所の小中一貫校を除いて、弁当式の給食の申し込みができます。2006年に段階的に導入され、当初は30%を超えていた喫食率が今は10%台となっていること。給食を頼むと保管室まで取りに行き、戻さなくてはならない手間が生じるなど様々な理由があり、給食を自由に選べる気風にならない事情が請願の背景にあります。2017年7月に町田市では生徒、教職員、保護者にアンケートを行い、今年9月分からインターネット申込も可能にして改善をはかりましたが、まだ利用率の変化を確認できる段階ではありません。

私がこれまで小中学生の母たちに聞き取りをしてきた中では、「選べる給食がいい」、「子どもが望まない」、「自分で作って持たせたい」と様々です。しかし多くの方が給食を選べる自由がある状況でありながら、皆で食べる給食が良いと『全員給食』を望む声もあちこちで聞くことも事実です。

私は議会でこれを否決することはそんな市民の思いを否定することになる、と判断しました。近い将来の実現は難しくても将来的に同じ給食を全員が食べられるような仕組みづくりをめざして行ったうえで、自宅からの弁当を選べる環境作りが必要という旨の賛成党論を行いました。賛成少数で委員会では否決となりました。

さて、議会最終日の採決について悩んだこと  反対?賛成?

 私は6人の議員と「まちだ市民クラブ会派」を組んでいます。

議会は会派で賛否をまとめるのが通例になっています。今回の請願について会派の中でも丁寧に議論しました。結果的に「反対」でまとめて、会派として反対討論を行うことを優先することになりました。

私はすでに委員会で賛成を表明していますので、本会議では、この議案の採決の時は退場しました。実は請願についても同じ会派の中でも賛否を分けることも過去にありました。議会の中で何が議論されて、結論にいたるのか、市民から見て理解しにくいことが時々起こります。ただ、討論をする場合は会派全員の賛否をそろえることになっています。今回は、討論をして議事録に残し問題提起は続けていくという姿勢を明らかにしたいと思いました。

私の思いは会派を代表して森本議員が行った、以下の討論に全部込められています。長文ですが、お読みいただき、今回の議会報告とします。

反対討論全文

⇒『まちだ市民クラブ』として、反対の立場で討論します。反対理由は主に2つです。

①1つ目は、請願要旨の不明確さです。

「小学校と同じような中学校の全員給食を実施すること」は、曖昧な表現でありました。署名活動を行う方それぞれの主観が混ざって発信され、署名をした方々もまた、様々な主観を交えて受け止め判断したという声も寄せられています。

また質疑の中で、請願者から、所謂自校式が良いのか、センター方式が良いのか等、現段階では、こだわらないという発言もありました。そのことからも、我々も、請願の要否を安易に判断が出来ないということであります。

多摩地域30自治体では、町田市の様な給食弁当発注方式、センター方式、親子式、自校式とありますが、町田市の様な弁当発注方式についてはセンター方式に次いで多い自治体が採用しています。希望すれば、全ての生徒が、行政がしっかりと発注や内容の管理をしている、廉価で栄養の整っている所謂『給食』を食べることが出来るという事実もあります。自治体規模によってもある程度傾向があるようにも思われ、今一度確認が必要と考えます。

②2つ目は、財政的裏付けの問題です。

仮に自校式で全員給食を実施した場合、施設整備に100億円超、年間の人件費などのフローで約6億~7億円という金額が当局の答弁で明らかになっています。プラスアルファ、現状の『小学校給食以上の実費負担』が保護者の皆様には求められることも間違いありません。

勿論、概算の額でしょうから精査は必要です。しかし、我々側の知り得る情報や知識のレベルから考えても、それほど額がかけ離れているとは思いません。

この件は、モデルケースを設定して試行するということが可能な政策部類ではありませんので、その額を、現段階で政策的に一気に支出できるかできないか、という答えは、明明白白であります。お金が無いので出来ませんという、単純な否定の方法は議員の立場からするつもりはありませんが、現実的な解決策、現状の改善策が無いのか、更に議論と吟味が必要です。

反対理由としては以上の通りですが、議会や会派の中でも多様な意見があり、私たちとしては、更に1点付け加えさせえて頂きます。この請願に関わらず、この数年の議会での議論の中で、現在の中学校給食に関する問題点が指摘されてきたということは事実であります。しかし 小中一貫校で同じ給食を食べている「ゆくのき学園」の実態も含めて検証する点が数多くあり、まだ議論しつくされたわけではありません。

13年前に、市民の方々も巻き込んだ長年の議論を経て、町田市は「選択式デリバリー給食」導入に踏みきりました。しかしながら、子どもを取り巻く環境や社会的情勢が刻々と変化している中で、当事者である子どもたちが給食について、複雑な思いを抱くことのないような対応が、今後求められることは確かなことであります。

本請願には、現実的観点から、反対は致します。しかしながら、重要なのは、これでこの問題を終わらせることではなく、議会として今後、中学校給食の在り方、食育の在り方について、さらに議論を深めて行くことが責任ある態度だと考えています。本請願に、それぞれの解釈の中でご賛同された2万人以上の方と、我々の会派に留まらず多種多様な考え方を持っている議員の皆さまが、それは何より選挙で市民の皆さまにそれぞれのお考えが支持され当選されたことが事実としてあるわけですが、いろいろなお考えの中でも、子どもをとりまく環境を良くして行きたい、というこの1点は変わらないことは確信しております。

そのために、我が会派としては、議会内に、これら給食に関する様々な諸課題をしっかりと議論し、行政と『現実的な』連携し、『現実的な』提言をできる場の設置を提案したいと思っています。例えば過去にも事例があるような、ある1点の政策的課題に絞った特別委員会の様なものも含めて議論の俎上に上げたいと思っています。しかしながら、このたぐいの提案は、1会派の独善では『全くもって』意味を成しません。当然に今後、各会派、議員の皆さまの様々なご意見をしっかりと丁寧に伺い、ご賛同を得られるような手法や形にしなければならないことは言うまでもありません。

我々議員や、行政、市民の方々だけでなく、第三者の有識者や他自治体の歴史的経緯等の話を今一度、『冷静に』聞いてみたいという強い意見が、会派の中ではありました。一方、行政側にも、第三者委員会のような外部意見を聴取できる、改めて情報収集できるような場を作っていただきたく、併せて要望したいと思っています。

そういった不断の努力を、今後、具体的に行っていくことをここにお約束して、討論とさせて頂きます。