野鳥の楽園は守られた 葛西臨海・海浜公園のその後

葛西臨海公園に東京・生活者ネットワークで視察に行ってきました。案内人は『日本野鳥の会・東京』の方です。

葛西臨海・海浜公園は、かつて葛西三枚洲と呼ばれ、ノリの養殖やアサリの量が盛んな海でしたが、1060年代から埋め立てが進み、東京港に残る唯一の海岸線を人と自然が触れ合える最後の砦として、公園の整備が始まり、平成元年に葛西臨海公園の一部と葛西海浜公園が開園しています。

東京オリンピックのカヌー・スラローム会場は元々の計画では、葛西海浜公園の干潟のすぐ脇に作られる計画でした。しかし『日本野鳥の会・東京』の働きかけで計画の変更が行われ、隣接する東京都所有の下水処理場用地だった場所に現在建設が進められています。現場の周囲を見て回りました。まだ周囲の覆いも完成しておらず、カヌーの水路?では、カヌーを操る人の姿も見えました。会場の近くの松林は剪定しすぎて松葉がほとんどないかのように刈り込まれ、根元の草藪は、きれいに刈り込まれていました。以前は伸び放題でウグイスの隠れ家になっていたとか。

『日本野鳥の会・東京』オリンピック施設の会場変更を実現させた後も、さらに活動を進め、2018年10月18日に、この干潟がラムサール条約に指定されました。ラムサール条約とは水鳥の生息地として国際的に重要な湿地についての条約です。日本では52の湿地が登録されています。(意外にも、私の実家に近い秋吉台地下水系も登録されていました。)指定までに条件とする鳥類の数を調査し、漁業協同組合との合意を取るなどのいくつものステップを重ねたそうです。

臨海公園を通り抜けて葛西渚橋が見えるとそこは『葛西海浜公園』になります。干潟では遠足の小学生が走り回り、石積みの護岸でカニを釣って遊んでいました(売店でカニ釣りセットが売られているとか)。ここが観客席になる場所だったのか、と思いながら眺めると、景色も格別に見えてきます。

潮が引き始めるとたくさんの牡蛎が岩肌についているのがわかります。過去には外来種のミドリ貝が繁殖していたそうですが、水質が良くなりカキが繁殖しているとのことでした。

望遠鏡で、干潟の向こうに群れを成して浮いている、望遠鏡の中でも小さい点にしか見えないスズガモとカワウを確認できました。これから1月、2月と公園内にある池や干潟にも野鳥がひしめき合うのでしょうね。防寒対策バッチリで、また来てみたいと思います。