雑木林と共に草地がある、それが野津田公園

カンゾウの葉で作ったカタツムリ

アマドコロ

キジノムシロ

草遊び

 

ヌルデ山の看板

町田市立野津田公園の上野原広場で行われた「野津田雑木林の会」の観察会に、親子連れの皆さんに交じって参加してきました。

講師は仁井雄治さん。「公園」になる前、この地域が畑や藪だった頃からこの場所を見続け、熟知している方です。雑木林だけでなく、その中に原っぱ(草地)があるという環境はとりわけ貴重とのこと。バッタ類などの生物相が特に豊富だそうです。

多いときは年間に50回も通ったという仁井さんは、「これから先が心配」と言います。燃料にするためにクヌギやコナラを植え、常に雑木林を更新していくことで成り立つ生態系があります。また、畑を耕し地面を切り返す作業があって、芽吹くことができる植物があります。「公園」になって生活の営みが無くなったなかで、この環境を維持していくことはとても難しいことです。

仁井さんの心配のもうひとつは、野津田公園だけでなく様々な地域でこの10年ほどの間に、虫が激減している事実です。温暖化だけが原因なのかは不明ですが、フィールド経験が豊富な方の言葉には説得力があります。

とはいえ春の野花は咲き乱れて、試験管ブラシのような花型のウワズミザクラは満開。そのなかで「まちだ語り手の会」の方の童話語りを聞き、草で人形やカタツムリを作り、タンポポの笛を鳴らしと、春の野遊びをたっぷり楽しみました。

先頃、公園を訪れる人にこの環境を理解してもらうため『虫たちとの出会いの場』の看板が、「野津田雑木林の会」と指定管理者との連携で設置されました。

東京・生活者ネットワークのホームページでは、生き物調査アンケートを行っています。

ご覧いただき、アンケートにご協力ください。

生き物調査にご協力ください/2020水辺・みどり・生き物調査報告