湿性植物園とトンボのお話

カヤが繁茂しています。

カトリヤンマのヤゴ

4月のとある一日、野津田雑木林の会が主催する水生昆虫(主にヤゴ)の調査に同行することができました。場所は野津田公園にある湿性植物園で、特別に管理者の許可を得ての活動です。私も胴長靴と網をお借りして、おそるおそる池の水の中に入りましたが、私の網に入ってくれたのは1cmほどのアメリカザリガニのみ。

調査活動を専門とする方も来られ、ヤゴはオオシオカラトンボ、カトリヤンマが確認できましたが、その数は予想外の少なさでした。この湿性植物園には時の経過とともに土砂が流れ込み、だんだんと池の部分が侵食され、カヤなどが繁茂している状態です。トンボは種類によって水中、泥やコケにと産卵する場所も違うそうです。土が乾いたり、水が引いたりする時期が時折あると、ただでさえ池の面積が小さくなっているためにヤゴも死んでしまいます。数が少ないのはその影響もあるかもしれない、とのことでした。調査は今回始まったばかりで、今後の経過を見守りたいと思います。

池の周りでは、ハンノキの枝に付いたミドリシジミの卵を、ルーペで見せてもらいました。今年初もの?のシマヘビにも会えました。ヒトリシズカやイチリンソウは、花の盛りでした。

これまでも時々湿性植物園に来ても、カモがいるな-とか、ずいぶん土で埋まってきたなーという程度の見方しかしていませんでしたが、こんなにも素敵なワンダーランドだったのですね!